キリニャガ県にあるKiiファクトリーは、まだそれほど知名度の高い銘柄ではないものの、 ルンゲト農協組合が管轄する優良ファクトリーの一つとして、現在は高い評価を得てきています。

極小規模生産者で構成されるケニアのコーヒーはその地域柄、複数種類の品種が混在することが常であり、品種特性を明確に判定するのが難しいという現状があります。

また近年では様々な障害に対応できるハイブリッド種の台頭が目覚ましく、より本来の味わいを知ることができなくなっています。

こうした中でも、Kiiファクトリーが扱うコーヒーの品種は、元来ケニアのテロワールが育んできたSL28種とSL34種によってほぼ構成されており、 ハイブリッド種であるRuiru11の割合はかなり少ないという特徴があります。

当ロットではSL28種がもたらす鮮烈な柑橘のニュアンスと、SL34種が得意とするカシスやローストシュガーのような甘さが楽しめる、大変模範的な銘柄となっています。